ムスリムに限らずインバウンドがロカールフードを食べるコトは立派なコト体験

ある企業さんにインタビューした時、こんなエピソードを聴きました。

数年前、博多港に関係ある企業からハラール弁当を作って欲しいとの要請がありました。その理由が、びっくりです。クルーズ船の乗客として、かなり多くのムスリムが乗っていました。

その時クルーズ船には600人もムスリムが乗船していたんです!

4千人乗客がいれば、100人くらいいるかな?くらいに考えていたので、その多さにビックリしました。私たちが思いも寄らないほど実は多くのムスリムの方々が九州を訪れています。

実際に2019年の旅行客数は、マレーシアから50万人以上。インドネシアからは40万人以上。両国とも過去最高。

インドネシアはムスリム人口が88%以上、マレーシアは61%以上。両国とも親日家ということもあり、日本への旅行者数が年々右肩上がりで伸びています。

ムスリムに限らずインバウンドは、ローカルフード・日本食を食べたいし、コト体験をしたい。

宗教的な食の禁忌があることで、ローカルフード・日本食を存分に楽しめないという声をムスリムの方々からよく聴きます。

モツ鍋2
モツ鍋

九州・福岡はモツ鍋がローカルフードとして有名ですね。牛肉のモツを使うローカルフード。ムスリムの方々も牛肉は食べられますが、ハラール認証のついた牛肉でない限りはモツ鍋を安心して食べられません。

ある店舗さんはこのような工夫をすることで、ムスリムのお客様を呼ぶことが可能になりました。

  • ハラール認証を取得した肉を使用
  • 調味料はハラール認証のついたものを使用。そうでないものは、原材料を注意深くチェックしムスリムが大丈夫なものを使用。
  • まな板・包丁・ボールといった器具はムスリム専用のものを使用。
  • 食器は一般と同じものを使用。コップはムスリム専用のものを使用。
  • フォークやナイフ、皿など一般と同じ物を使いたくないムスリムに対しては使い捨てのものを使用。
  • 厨房は一般調理と同じ場所を使い調理していることを提示

という対応をして中心地から少し離れた立地条件であるにも関わらず、ムスリムの観光客がワザワザ探して店舗に足を運ぶようになりました。もちろん、在日ムスリムを集めて試食会を開いたり、SNSを工夫して広く知ってもらう努力もしました。

ハラール認証を取得している店舗では無いのですが、ムスリムに対する食事の内容や対処方法を分かりやすく提示して見せるということで、ムスリム顧客が自分で選んで安心して食事を楽しめるのです。

私がその店舗さんに行ってモツ鍋を食べた日も、グループ3組のムスリムの方々がモツ鍋を堪能されていました。楽しそうに店内で写真を撮りSNSに上げている様子が微笑ましい。

福岡に来た時はこのお店で食事をすると良いよ!と言った具合にSNSで拡散されていくのです。

グループの方々はマレーシアのクアラルンプールから旅行で来ていました。「日本に来てローカルフードが食べられるということは、日本に受け入れてもらっているという感じがして嬉しい」と話されていました。

このように、ローカルフード・日本食が安心して食べられるというコトは立派なコト体験です。今回はムスリム対応のお話でしたが、ベジ・ヴィーガンも同様に少しの一手間をかけるコトで、日本の美味しい思い出を沢山作ってもらえる環境を整えていけます。

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神田 京子

一般社団法人ベジフード協会 代表理事 神田京子 ベジタリアン対応レストラン 石窯キッチン&カフェ ぶらぼぅを経営。 オーガニック素材にこだわった料理を提供してる。ベジタリアン、ヴィーガン、アレルギーなど幅広い知識を持ち、子供からお年寄りまでレストランのファンは多い。 映画「種まく人」の撮影舞台として注目され、 日本中からオーガニック愛好者やベジタリアンが集まる