イスラム教の先生が切実に願う、お祈りする場所よりも安心して食事が出来る場所が増えて欲しいこと。

モスクで食事
イスラム教のモスクで一緒に食事

ムスリムとは一般的にイスラム教徒のことを言います。

イスラム教徒の人口はおよそ16億人。世界人口の4分の1ほどになります。

30代、40代の人たちが多く今後も増えていきます。イスラム教徒はアジアに多く11億人ほどです。

出生率や経済成長率の高いASEAN(東南アジア)の国々にもムスリムは多く、近年特にインドネシアやマレーシアからのムスリム訪日客が大幅に増加しています。

日本で暮らし、仕事をしているパキスタンのムスリムの方にヒアリングをしました。

仕事が休みで家族と出かける時は、どこで食事をしますか?

家でお弁当を作って出かけます。外食せず手作り弁当を外で食べると、確かにお金はかかりませんが外食することも娯楽の一つと考えると、少し寂しい感じもします。

イスラム教のモスクにいる先生のことをイマームと呼びます。日本に初めて来られたイマームがこのような話をされていました。

私たちは日本人の心遣いが大好きです。日本人は聖書コーランに書いてある「人に親切にする、清潔にする」などの教えを普通に守っています。

イマーム(先生)は真っ白い立派な髭が生えていて、腰があまり良く無い状態でパキスタンから来られていました。

パキスタンから日本の空港に到着し、腰を曲げて白い髭を生やした年老いたイマームが大きなスーツケースを持ち、入国審査の長い列に並んでいました。

すると、スタッフの女性が「こちらへどうぞ」と気を使い、人の並んでいない別の入国カウンターを開けて通してくれました。

「私は、沢山の国に行ってきたけれど、日本のようなホスピタリティある扱いを受けたのは初めてで感動しました。日本がとても大好きになりました。

お祈りは、気持ちをメッカに向けていれば、どんなに狭い場所でも出来ますが、食べられるものが分からないと、どうしようもありません。

だからこそ、食事の対応が出来る飲食店が増えると、もっと人気の国になると思います。」

食事をする場所が、お祈りする場所よりも、何よりも大切です。

と、マスジド(イスラム教会)のイマム(先生)も言われてました。

日本でも飲食店のムスリム対応が進みつつありますが、まだまだ足りません。100軒に1軒もあるか無いか…といったところです。

一言でムスリムと言いましても、人それぞれです。ハラール認証レベルの対応を求める人もいれば、豚肉・アルコールさえ避けていれば良い、という人もいます。

インバウンドが多い地域の飲食店は特に、宗教的な食の禁忌について学ぶ必要性があります。

ムスリムの全ての人たちが完璧な食の対応を求めてはいません。メニューに載っている食事の中に、何が入っているのか?

それが分かるだけでも、個人個人の判断で食べる食べないを決めることができます。現状は、それすらも分からない状態です。

インバウンドの食対応を難しく考えるのではなく、目の前にいる人が喜んで食べてくれるものを出来る範囲で出せば良いのです。

これから、どんどん観光立国となっていく日本で、このような食の知識を身につけていくことが常識となれば、ムスリムだけでなくベジタリアン、ヴィーガン、ヒンズー教、ユダヤ教などの人たちに対して、日本の美味しく豊かな食文化の体験をHAPPYに提供できるようになります。

日本は世界の中で、もっと人気の国になれます。

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神田 京子

一般社団法人ベジフード協会 代表理事 神田京子 ベジタリアン対応レストラン 石窯キッチン&カフェ ぶらぼぅを経営。 オーガニック素材にこだわった料理を提供してる。ベジタリアン、ヴィーガン、アレルギーなど幅広い知識を持ち、子供からお年寄りまでレストランのファンは多い。 映画「種まく人」の撮影舞台として注目され、 日本中からオーガニック愛好者やベジタリアンが集まる